自己啓発セミナー合宿体験記 その効果と危険性についての体験談
私は自分に足りないものを補うべく、自己啓発セミナーの3日間合宿に参加しました。パッとしない自分を大変革したかったのが一番の動機でした。
職場の人間関係に行き詰っていた私は、自分がパワーアップしたら、人間関係もいい方向に変化があると思っていました。スキルアップし、その能力を人から認められ、職場環境の空気の通りを良くしたかったんですね。
まあ、今となってはあまちゃんな考え方だったけど。 きっかけは、学生時代の知人Hが誘ったことでした。
Hも自己啓発セミナーを受けたそうで、「すごく成長できた」「受けていたなったら、社会で挫折していた」と熱く語っているので、興味を持ち始めたんですね。
はっきりいって、乗り気があまりしなかったです。だけど、参加しなくちゃ何も始まらないため、えいやっ!と思い切って受けることにしました。
内心、ドキドキだったし、自分にこなせるのか心配だったです。 自己啓発セミナー合宿には、企業経営者から起業を考えている人、キャリアウーマン、意識が高いビジネスマンなど沢山の人が参加していました。
どんな人も、結局は自分の現状を変えたくてきているわけで、その真剣さに私は圧倒されました。 鼻息が荒い人も多く、ちょっと付いていけそうにない雰囲気の中、それでも三日間、しっかり頑張ろうと思いました。
講師の講義はとても理論的でありながら、熱がこもっていて、思わず私は身を乗り出して聞いていたぐらいです。
しかし、いい年をした身なりが立派な社長さんが、講師にボロクソになじられているのを見て、びっくりしました。ここから、精神的圧迫合宿が始まったのです。
逃げ場のないところで。 私にも畳み掛けるような、考える暇を与えないような強圧的な口調で、機関銃のように私を罵倒します。ちょっとでもマイナスのことを口走ると、さらに追い打ちをかけてきます。
無理やり精神的に追い詰め、やけを起こさせ、大きなことを口走らせる。そこに人格を崩壊させ、自我を決壊させ、徹底的に洗脳しようとする意図があったと思います。
のちのち来る勧誘行為のために。 私だけではありません。他の参加者など、もっとひどく雷が落とされていました。よくここまで罵倒の言葉が出てくるなと感心するくらいに。まともな判断力、思考能力を奪い、感情の堰を崩壊させる目的でしょう。
あとすっかり引いてしまったのが、『母親に電話で感謝の気持を伝える』ことでした。中には号泣して「ありがとう! 今まで育ててくれてありがとう! お母さん、愛しています!」と電話する者もいました。
さすがにそこまで私はできずに、もやもやな精神状態のまま合宿が終わりました。 今思うと、あまりに稚拙で原始的な自己啓発セミナーでした。
参加者の中にはすごくモチベーションが上がっていたのも事実です。だけど、調べてみると、そのモチベーションは長続きするものではなくて、エネルギー切れの失速状態になるようです。
一時的な精神的な高まりが、自己啓発セミナー合宿に参加してよかった!感を出すのだろうけど、私はすっかり蚊帳の外に心が置いてけぼりにさせられたので、なんだかな~っていう感じです。
紹介してくれたHとはもうそれっきりです。
僕が徹底的に幻滅してしまったのが、合宿の最後の最後で、『合宿の成果を見せるために、何人かを勧誘してくること』というお題目を与えられたことです。 参加者の中で視野が狭くなって、モチベーションバカになっていた人は、10人! 20人!と息巻いていました。
皆が何人勧誘するか宣言していた時、私は5人と言っておきました。なんか虚しかったです。講師は私のやる気の無さを見抜いていたのか、すごく厳しい目で私を見ていたのが印象的でした。
もうこんな自己啓発セミナーには参加したくない! そう心に決めました。結局私は何にも変化がなかったんですね。
自己啓発セミナーにたくさん参加された方の体験記は下記にあります。(みんな岩波塾の門下生です)
母子家庭で母親に楽をさせてあげるためにお金持ちになろうとして、たくさんのセミナーを受けてきた風祭さんのブログです。
自己啓発セミナーの弱点について経験豊富なTamamoriさんのブログです。
1500万円(!)も自己啓発や精神世界に投資して自分と人生を変えようとした社長の心の旅。自己啓発セミナーで自分を変えることが大変です。
自己啓発本や自己啓発セミナーではなぜ成功できないのか? 鋼太郎さんの経験から学んだ答えを書いています。自己啓発マニアになってしまうと自分を変えることができなくなる恐怖を描いています。
当ブログ 他の記事紹介